はじめに
こんにちはscene(シーン)です✋
まず最初に。
コロナウィルスで闘病中の方々にはお早い御回復をお祈り致しております。
また無念にもお亡くなりになられた方々には心よりお悔やみ申し上げます。
そして、多岐にわたるご不便やご苦労を被っている皆様においては、出口の見えないトンネルを進んでいるようで大変な心労と恐怖が絶えませんが、わたくしたち日本人は世界でも有数な結束力と助け合いの精神を持った民族だと僕は信じています。
そんな崇高な民族の日本人ならば、必ず出口を見いだせるはずです。
むしろ出口の方からこちらにやってくる様な思いも巡らせます。
いつかまた、笑って旅に出かけられる日を心より願い、去年訪れた旅の軌跡をこれからも書き綴っていこうと思います。
それでは、去年の9月にバイクで岐阜県〜長野県〜山梨県〜静岡県と3泊4日のツーリング旅行に出かけた時の続きをどうぞ。
今日はバイク旅の2日目。
飛騨高山の宿を後にして、国道158号で長野県へ向かいます。
この山間のロングツーリングは僕がこの旅の中で特に楽しみにしていたもので、実際に走ってみると、季節は晩夏だというのに周りの樹々の緑は色濃く生き生きとし、ヘルメットに差し込む光と混合して眩しいぐらいにキラキラしていました。
そんな至福のドライブを堪能しながら県境をまたぎ、長野県松本市に入って、今日の最初の目的地『高ボッチ高原』へと向かいます。
高ボッチ高原(たかぼっちこうげん)
駐車場からの眺望
松本市内を抜け、塩尻市内からひたすら山道を駆け上り、今日の一番目の目的地『高ボッチ高原』の駐車場(上記の地図)へ到着します。
地図の上の写真はその駐車場の展望台の石碑です。
そこから先程通ってきた松本市や塩尻市を眼下に、そのまた向こうにはアルプス連峰を望む事ができます。
自分が朝から走ってきた軌跡を眺めながら、目の奥と脳裏に焼き付いているあのどこまでも続くあざやかな緑を思い出します。
こちらは展望台からの景色です。
いやーな雲ですね。
先程、「あのどこまでも続くあざやかな緑を思い出します。」と言いましたけど、本当に思いだすだけです。(泣)
ご覧のとおり厚い雲でほぼ見えないので。(涙)
晴れていれば圧巻の景色をお見せできたのですが、雨男なのでしょうがないです。
もうそろそろ自分でも認めます。(笑)
登山道と高山植物
駐車場から道路を挟んで反対側が高ボッチ山頂への登山道になります。
山頂まではここから徒歩で約400mほどです。
本格的な登山などとは違ってそんなに傾斜はキツクありませんが、足腰の不自由な方などはやはり大変かと思います。
山頂までこんな感じの道のりが続きます。
今9月で少し時季が遅いのですが、夏の盛りの8月頃に訪れると辺り一面に高山植物が花を咲かせて、華やかな光景に出会えます。
どこかに夏の名残がないかと、ひたすらこの景観の中をキョロキョロしながら山頂を目指します。
しばらく歩くとありました!
夏の名残が!
所々に。
近づいて撮ります。
一番下の写真は花びらが枯れかけています。(涙)
登山道の途中にある、八ヶ岳中信高原国定公園(やつがたけちゅうしんこうげんこくていこうえん)高ボッチ高原(たかぼっちこうげん)のオブジェです。
空は相変わらず曇っていますが、周りの景色は中腹辺りから変わってきます。
視界が開けて花が多くなり、その種類も増します。
数メートル歩いては、撮影してと、中々頂上に到達しません。(笑)
こちらは途中にある休憩所です。
僕は休まず先を目指します。
休憩所の付近から眼下を見下ろしてカメラのレンズをズームにすると放牧された牛の姿が見えます。
高ボッチ高原牧場ののどかな風景です。
休憩所からさらに足を進めると結構枯れ気味ですが、黄色やピンクや白の色とりどりの花が最後の力を振りしぼって、高ボッチ高原の魅力を演出してくれます。
登りはじめてからずっと花、花、花と花の事ばかり言っていますけど、実は僕、あまり似合いませんが、野山を散策しながら草花を観察するのが大好きで、その為だけに遠出したりもします。
だといってその草花の名前や種類に詳しいわけでもなく、ここで撮っている花も何の花かはわかりません。(笑)
ただ、綺麗やなぁ、魅力的やなぁと思ったら、自然のおもむくままにシャッターを押してしまいます。
そんな時たぶん、幸せそうな顔をしていると思います。
僕ともう一人、僕などとは違い立派なカメラを抱えて撮影に没頭しておられる方がいましたけど、その人も同じ気持ちなのかなぁ?
こんな天気の悪い日に来られるぐらいだから、きっと同じ気持ちなのでしょう。
木製の板に描かれた高ボッチ高原の案内図です。
頂上まであと少し、この辺りから登山道の傾斜がキツクなります。
山頂からの眺望〜「君の名は。」の世界〜
【高ボッチ高原】君の名は。の世界 長野県 諏訪湖 癒しの風景
*音声のボリュームにお気をつけください。
最後のキツイ傾斜を登りきった先はいきなり視界が開けます。
諏訪市と諏訪湖を眼下に望める壮大な景色です。
思わず息をのむ景色とはこういう事をいうのでしょう。
これがあの人気アニメーション、新海誠監督の「君の名は。」のモデルとなったのではないかと言われている光景…。
霞みがかっていて、風が強いけど…。
しばらくの間、360°の大パノラマを自分自身が何回転もします。
何か益々雲が厚くなってきたような…。
ん…。
回っている途中で顔に水滴がポツリと一粒…。
やっぱり降ってきました。
雨男の本領発揮です。(苦笑)
慣れたもので、素早く折り畳み傘を取り出します。
小降り程度の雨なので、周りを見てまわります。
写真は公共1級基準点「信濃の国の重心」といって、信濃の国(現在の長野県)の山を削って平地にした時、この場所を支点として支えたら丁度バランスが取れるらしいです。
僕の脳みそでは理解しづらいです。(苦笑)
しかも実際にはこの場所ではなくて、ここから北北東に118.566mズレた場所だと書いてあります。
まあでも、こういった場所もあるという事でひとつ勉強になりました。
諏訪市の反対側、塩尻市方面を見ると白く綺麗な花がひっそりと咲いています。
僕はこっちの方が興味あるかな。
申し訳ありません。(基準点を設けた方と塩尻市のみなさん)
こちらは諏訪市の反対側、塩尻市や松本市の風景です。
天気が良ければそのまた先にアルプスの山々を望む事ができます。
高ボッチ高原牧場
高ボッチ山頂を下山して、先程の駐車場から少し降った所にある高ボッチ高原牧場へやって来ました。
実は僕、花よりももっと好きなものがあります。
これも似合わないですけど、無類の動物好きなのです。
飼育するのは大変なのでもっぱら観察するだけですけど、それぞれに特徴のある動作をする動物はずっと見ていても飽きません。
畜魂碑です。
まずはこちらで、命を犠牲にして僕たちの食生活を支えてくれている動物達に感謝の気持ちを伝えて供養します。
のどかな風景の中にもそういった現実と背景があります。
牧場自体は写真の奥に広がっていて、小高い丘のようになっています。
綺麗に整備された柵と柵の間を歩いて行きます。
牛達の生活を妨げないように、少し遠目の位置から観察します。
のどかな風景ですねぇ。
僕はこの風景を見ていると心の底から穏やかな気持ちになります。
出来ればずっと見ていたい。
実は約一時間もこの場所でボーッとしていました。
さすがにこれ以上居座ると、牛達にストーカーやと思われるのでそそくさと退散しました。
まとめ
毎回言っているような気がしますが、次は天気の良い日に来たいです。
ほんとに。(苦笑)
今回はあいにくの天気でしたけど、晴れた高ボッチ高原は噂通りの絶景スポットなのは間違いないです。
雨が降ってても最高だと思った僕が保証します。
来訪の時季は6月中旬頃からのレンゲツツジ、8月頃の高山植物が咲き誇る頃、10月中旬以降のススキの季節がオススメです。
そしてカップルには毎夜訪れる幻想的な夜景です。
映画のワンシーンとリンクして、忘れられない思い出となるかもしれません。
ぜひ一度訪れてみてください。
天気の良い日に…。
この度もご覧頂きありがとうございました。
次回は長野県の観光スポット『立石公園』をお送りします。
それではまた✋
小説「慈愛のこころ」
少年編32
不安に満ちた新たな生活は、幼い薫の心と体へ予想以上の負担を与え、体調を崩しがちの日々を送っていた。
そんな事情もあってか、隆司は薫と手紙のやりとりはしていたのだが薫の方の都合がつかないみたいで、中々再会の実現ができず、手紙も滞りがちになっていた。
月日は流れ、例年にない記録的な寒波に見舞われた冬も終わり、隆司も今年から小学校にあがる初春のまだ少し肌寒いある日。
隆司が幼稚園から帰ってくると、リビングのソファーでボーッと一点を見つめている春子の姿が目に入る。
「ただいま…。」
隆司はいつもと様子の違う母親に恐る恐る声をかける。
「あっ、おかえり。」
少し間をおき、鼻声で返事が帰ってくる。
目が赤い。
泣いていたのか?
春子は鼻をすすりながら、
「隆司、ちょっとここ座り。」
隆司は言われるがままに、荷物ごとソファーに座り、春子の顔を正面から見る。
少し赤らんでいて険しい。
何かしでかして怒られるのか?
いや、いつもの叱られる時の顔とは何か違う。
「うーん…。」
と一呼吸置いて、春子は話しはじめる。
つづく
*この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。