はじめに
こんにちはscene(シーン)です✋
去年の夏に突然思いたって、大阪湾の海岸沿いをひたすら和歌山県東牟婁郡那智勝浦町まで行くバイクツーリングに出かけました。
那智の滝を後にし、予定では同じく熊野三山のひとつ、熊野速玉大社へ向かうつもりでしたが、あいにくの天候のため予定を変更して、この旅の最終目的地の『熊野本宮大社』へ向かう事にしました。
道中雨は降ったりやんだりで、カッパはずっと着っぱなし、蒸し暑さで不快指数はMAX。
「これならいっそドシャ降りの方がナンボかマシや。」
とボヤキながらひたすらバイクを走らせます。
あいにくの天気ですが、のどかな熊野川沿いの国道を走っていると気持ちがやわらぎ、心だけでも雨のち晴れになります。
視界に広がる景色を楽しみながらしばらく走っていると、バイクのナビが目的地まであと1kmと告げます。
はやる気持ちを押さえきれずスピードを上げてしまったのか、ヘルメットにあたる雨が少しきつくなってきます。
確認のためスピードメーターを見ると、先程とたいして走行速度は変わっていません。
嫌な予感がします。
案の定、予感的中です。
宝くじやロトは当たったためしがないのに。(泣)
目的地まであと200mという所で今までにない、それこそバケツをひっくり返したような集中豪雨です。
滝のような豪雨の中目的地へ到着し、たまらず急いで駐車場にバイクをとめます。
しばらく止みそうにないので、土産物屋の軒下でヘルメットとカッパを脱いで待機します。
つくづく土産物屋の軒下に縁があるみたいです。
とにかくインナーまで雨だか汗だかしみてびしょびしょで気持ち悪い。
濡れたインナーが乾くまもなく10分ほど待つと雨は小降りになり、それから5分すると完全に止んで曇空に戻りました。
バイクに駆け寄りヘルメットとカッパを置き、参拝の準備をします。
あたりを見渡すとこんな平日の天気の良くない日にもかかわらず、車が数台とまっています。
先程までは人の気配もありませんでしたが、僕と同じくどこかへ待機していたのか参拝客の姿がチラホラと見え出しました。
熊野本宮大社の人気がうかがえます。
もう少し関西屈指のパワースポットに到着したという余韻にひたりたいところですが、この天気、いつまで持つやら分からないので先を急ぎます。
もちろん、カメラと折り畳み傘を忘れずに。
熊野本宮大社
上記が無料駐車場になります。
駐車場から国道へ少し戻った左手に参道の入口の鳥居があります。
まっすぐの一本道、雰囲気があっていい感じの参道です。
それより地面の水たまりを見て下さい。
けっこう雨降ったの分かりますよね。
やはりここも身体の不自由な方にとっては辛い、階段があります。
でも、この熊野本宮大社は大丈夫です。
上記の場所が身体の不自由な方の為の駐車場になります。
本殿の近くまで車でアクセスできます。
駐車場利用の詳細はこちらです👇
http://www.wakayama-kanko.or.jp/ud/search/search.cgi?action=view_id&view_id=103
(出典:公益社団法人 和歌山県観光連盟)
最初の長い階段を登った左手に祓戸大神(はらえどのおおかみ)という祓(はら)いを司る神様が祀(まつ)られていますので、ここでまず自分自身を祓い清めてください。
熊野本宮大社の絵図です。
こちらが手水舎(ちょうずや)になります。
参拝前に手と口を清めてください。
この階段を登った先が本殿のあるエリアになります。
傾斜がゆるめの階段を登り切った右手が宝物殿で、国や県の重要文化財が収められています。
この分かれ道を左に進むと社務所と拝殿があります。
右に進むと神門があって、そこをくぐると神々が祀られている聖域です。
分かれ道を左に進んだところの拝殿です。
一般的には御祈祷やお祓いなど、神社のイベントなどはこちらで行います。
拝殿前の亀石です。
触れると長寿祈願になるらしいです。
この向かい側に金運が上昇する大黒石があるらしいのですが気づかず、写真も触れるのも忘れました。
どうりで相変わらずお金に恵まれないはずです。(涙)
拝殿の前をさらに進むと厳粛な門が現れます。
こちらが神門です。
中は無断では撮影禁止になっています。
*僕は管理の方に許可をもらって撮影させて頂きました。
神門をくぐると広い敷地の正面に建っている横長の建物が本殿です。
こちらでは5箇所ほど参拝場所があります。
まずは上記の写真の左から3番目の賽銭箱と立札が立っている場所、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=すさのおのみこと)から参拝します。
続いて左から2番目の速玉大神(はやたまのおおかみ=いざなぎのみこと)、1番左の夫須美大神(ふすみのおおかみ=いざなみのみこと)、そして右端の天照大神(あまてらすおおみかみ)という順番で参拝し、最後に本殿の横にある満山社(まんざんしゃ)の結ひの神(ゆひのかみ=やおよろずのかみ)への参拝を忘れずに。
これだけの著名な神様がいらっしゃる場所も中々無いので、たくさんお願いしたいところですが、あまりにも厳粛な空気に圧倒されて、2つの事柄だけしかお願いできませんでした。
ひとつはありきたりですが、無病息災です。
もうひとつは旅の無事を祈って天気回復です。(笑)
もういい加減に晴れてほしい。
切実な願いです。
神様は笑っておられるかも知れませんけど。(笑)
そんなトンチンカンな願い事をして、さらなる雨の洗礼を受けない間に退散しました。
旅の終着点で雨と神々の洗礼によって身も心も清められ、背中から後光が差しているのではないかというくらいに浄化された旅でした。(笑)
十津川村の十二滝
熊野本宮大社を後にして、国道を十津川村方面へ進み大阪への帰途に就きます。
次の目的地というわけではありませんが、大阪の自宅へ帰るついでに雨にうたれた身体を癒すため、以前にも当ブログで紹介しました、奈良県十津川村の温泉地温泉「滝の湯」へ立ち寄ろうとバイクを走らせます。
www.scene-no-mottainai-blog.com
進行方向へ向かって右手が熊野川、左手が山肌の国道168号のとあるカーブを曲がった先に予想もしなかったものが突然現れます!
*音声のボリュームにお気をつけください。
那智の滝に引けを取らない大きな滝です!
しかも雨上がりのせいか、かなりの水量で迫力があります。
心の準備ができていなかったせいで、そのまま数十メートル先まで通り過ぎてしまい、どうしてももう一度見たくて引き返しました。
間近で見るとかなり綺麗で落差のある滝だったので思わず動画と写真を数枚撮ってしまいました。
僕は知りませんでしたが、側に「十津川や 耕人の 山刀」とうたった、黒柳召波という俳人の句碑があり、十二滝と言ってこの辺りでは有名な滝だそうです。
しばらくの間撮影したりしながらマイナスイオンと涼を味わい、山中で突然出くわしたオアシスを満喫しました。
そしてさらにそこから十数キロ走って極上の秘湯「滝の湯」に身体をひたします。
心と身体、癒してばかりですね。(笑)
実はこの暑さの中カッパを着て長距離をバイクで走行するのは、結構身体にこたえるのでご容赦ください。(笑)
そういえば!
カッパで思い出しました。
いつ雨が降るか分からないので熊野本宮大社を出発してからずっと着ていましたけど、今まで降っていません。
もしかして!
さっそく願い事の御利益があったのかも?
結局、自宅に到着するまで一滴も降りませんでした。
やはり神様の力は偉大です!
まとめ
和歌山県の観光スポットと題しまして、大阪湾岸から那智勝浦町、そして十津川村へと真夏の弾丸ツーリングを4回にわたってお送りしましたが、いかがでしたでしょうか。
僕個人としては天候に恵まれずあまり良い写真が撮れなかった事は悔やまれますが、一生に一度は行ってみたかった世界遺産の熊野三山へ行けた事で大変満足しています。
大阪からは遠いので度々訪れる事はできませんが、また必ず天候の良い時にリベンジします。
次こそ必ず、澄み渡る青空の熊野三山をお届けできる事を切に願って、この旅の締めくくりと致したいと思います。
皆さんも機会があれば是非、熊野の世界遺産の旅へ出かけてみてください。
この度もご覧頂きありがとうございました。
次回からは岐阜県の観光スポット『養老の滝』をお送りします。
それではまた✋
小説「慈愛のこころ」
少年編28
こんな時、男親の隆一ならどんなアドバイスをするのだろうか?
春子は夕食の支度をしながら考える。
隆司はリビングの椅子に座ってさっきの告白はどこえやら、昨日買ってきたドラ焼きを頬張っている。
「もう!あんた!晩ごはん食べられへんようになるやろ!」
「だって、腹減ってんもん。」
「それよりさっきの話やけど、薫ちゃんこれから大変なんやから、優しくしたげや!」
「わかってる!」
隆司はドラ焼きを頬ばりながら答える。
「それに、男の子は一に優しさ二に優しさ、三四が無くて五に度胸や!」
「意味わからんわ。」
「えーと、だからー、そやなぁ、女の子はいつでも優しくて、何かの時には自分の事を守ってくれる男の子の事が好きやねん。」
「まあ、今はわからんでええねん。そのうちわかるわ。」
「父ちゃんは、母ちゃんのこと守ってくれたん?」
「父ちゃん?!あの人はあかんわ!」
「危ない時、母ちゃんを前に出して逃げよるわ!」
「父ちゃんアカンやん。」
と言って隆司は苦笑いする。
春子も笑いながら、
「まあ、それは冗談やけど、離れてても電話とかでいろいろ薫ちゃんの力になったりや。」
「わかった。」
隆司は春子の助言を聞いて、薫の置かれている状況が思ったより深刻なのと本当に遠くへ行ってしまう寂しさとで胸が苦しくなった。
そんな隆司の心境に追い討ちをかけるように、時の流れははやく、薫との別れの日がやってくる。
その日は晩秋の雲一つない晴天で、まだ幼くピュアな2人にとって、最果てのない青空が淡い恋心を引き裂くようでお互いの気持ちをさらに切なくさせた。
薫は駅の待合室のベンチに母親と腰掛けて、何もない天井を見上げていた。
そこへ隆司も春子に連れられてやってくる。
つづく
*この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
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